研究先としてイギリスを好む若手研究者たち(THES 2007年12月21日号)

Young research favour work in UK

ヨーロッパ研究議会(the European Research council 以下ERC)による研究助成金を受給する優秀な若手研究者は理論構築の研究先として英国の機関を好むことなど、50万ユーロ(約8,200万円)から200万ユーロ(約3億円)の助成金を5年間にわたって受給する若手研究者300人についてERCが公表した。

平均年齢35歳の補助金支給対象者は、21カ国170の受け入れ機関で理論構築のための研究プロジェクトを行う。助成金を受けた研究者たちはドイツ出身者が最も多く、続いてイタリア、フランス、イギリスである。その一方受け入れ先の比率としては、英国の大学等機関が19%、フランスが13%、ドイツが11%、オランダが9%である。これらの結果は、国際的な研究者をうまく引き寄せるイギリスの研究機関の魅力を示している。

補助金の配分については国籍を考慮したものではなく、研究の優秀さが唯一の判断基準であるとERCは言う。「前例のない多数の応募者があったにもかかわらず、助成金受給者たちの選択過程はうまくいっている。この方法をさらに改良して、次の更なる研究を行う研究者たちへの助成金(The Advanced Investigator Grants)にも活用していきたい。」とERCのフォティス・キャファトス議長は述べた。

(要約:OFIASインターン 山下梨江)