論文に学部名をきちんと書くよう教授に指令下る(THES 2007年9月7日号)

Staff told to sharpen up citations

キングズカレッジロンドン(ロンドン大学のカレッジの一つ)の教授陣は、学長から次のようなお達しを受けた。「論文を書くときには、自分の所属する学部名を間違えないように。」このような指令が下った背景には、1990年代のロンドンの大学の大規模な再編がある。再編の結果、大学の組織が複雑に入り組んでしまったため、自分がどの大学・学部に所属しているのか研究者の間に混乱が生じている。そのため、キングズカレッジのある学部が発行した論文のうち、学部名が誤って書かれていたものが47%もあった。

この論文に書かれている学部名は現在、大学にとって死活問題といっていいほど、非常に重要な意味合いを持っている。なぜなら大学で行われている研究の評価は論文の引用件数で決まっており、この論文引用件数は大学に研究資金を配分する際に重要な判断基準になっているからだ。しかし、もし論文に違う大学・学部名が書かれているなら、大学の評価が狂ってきてしまう。

(要約:OFIASインターン 須田 丈夫)