二つ目の学位取得援助削減に抗議する神学者たち(THES 2007年12月21日号)

Theologians resist second degree cuts

以前取った学位と同等かそれ以下の学位レベルにおいて二つ目の学位を取る学生への資金援助の削減を決定した政府に対し、「クリスマスの暴動」が起こりそうだ。

学生の多くが既に学位を持っている神学部にとって削減は特に打撃であり、神学者たちが暴動の準備をしていると言われている。インターネット上でも削減に反対する16000名分を超える署名が集まった。英国議会では削減が生涯学習に及ぼす影響を再考するよう政府に求める動議や、技能習得に関する議案が議員206名の支持を獲得している。

オックスフォード神学部のマルティン・パーシー学部長は、この資金援助削減により“つぶれる”大学も出る可能性があると言う。「新労働党内では世俗的な力が非常に強く、社会資本と宗教心の豊かな関係を理解できないでいる。神学教育への援助削減は社会、更にはなおざりにされたコミュニティに対してダメージをもたらすことになるだろう」と彼はコメントしている。

また英国産業連盟(CBI、*1)のリチャード・ランバート総長によれば、この援助削減はマネジメント・プログラムやビジネス・スクールへも悪影響を及ぼす。「私たちは自己の分野でキャリアを積みマネジメント役に就くようになった科学者、技術者、医者などに対し修士レベルでマネジメントを勉強するよう奨励すべきである。この変化は正反対の効果をもたらすだろう」と彼は言う。

(要訳:OFIASインターン 並木 麻衣)

*1: The Confederation of British Industry (http://www.cbi.org.uk/)