海外情勢(THE2008年4月17日号)

Overseas news

カナダ:新しいEメールシステムにスパイの恐れ
米国を経由する新しいITシステムを導入すると米国の当局がEメールをチェックするのではないかとカナダのレークヘッド大学の職員が心配している。Googleに委託したシステムなので、個人情報をEメールで送らないように大学は職員や学生に注意を呼びかけている。

オーストラリア:短期契約の職員達
オーストラリア全国高等教育連合によるとオーストラリアの大学に勤務する研究者の約80%が短期契約だそうだ。現在1万人、中には30年以上そのステータスで研究を続けてきた研究者もいる。「元来研究者の多くは自分の研究に夢中で、労働環境について考えたりしないが、よりよい雇用条件を求める声はあがってきている」と連合のケン・マッカルパイン氏は指摘する。

米国:ひげの学生がFBIに…
大学のプロジェクトで養鶏場で写真をとっていたジョージア大学の学生とその指導教授がFBIののテロリズム合同特別捜査班尋問にあった。長く黒いあごひげのせいで過去にも中東系と間違われ、警察にとめられて質問にあったことがあるという。

インド:アフリカに教育資金
インド・アフリカサミットで、パン・アフリカ高等教育機関を設置し、アフリカの開発を推進するとインドのマンモハン・シン首相が宣言した。特に、科学、情報テクノロジー、職業教育分野に焦点をあてること、そしてインド国内のアフリカ人学生に対する奨学金を増やすことも約束した。この動きは中国のアフリカ政策に対抗するものだと見られている。

中国:多くの留学生が中国へ帰国
留学後、自国に戻る中国人留学生の数が増えている。中国教育省によると、2007年に留学をした約44,000人が中国へ戻ってきた。1978年から2007年の間に約120万人が留学し、約32万人がその同期間中に帰国している。現時点で、65万人の中国人学生が海外の大学に在籍している。

(要訳:OFIASインターン 山下梨江)