文化を知って盗用問題に立ち向かう(THE 2008年4月24日号)

Cultural insight can help tackle plagiarism.

中国人留学生によくある盗用の問題に対応するには文化の違いを理解しなければならない。それまで生涯かけて学んできた学習方法を捨て、欧米で勉強することは中国人留学生にとってかなりの負担であると広東外語外貿大学の教授が述べた。

「個人による主張や知的財産権のない中国文化にとって盗用は未知の概念である。知識は一握りの特権階級のもので、誰が何を言ったか皆が知っており、その情報源についての疑問はもたれない」

「賢者」の発言を、参照提示せずに利用することは中国では普通のことである。欧米では二次的資料をサポートとして利用し、自分の意見を述べるかもしれないが、「中国では、新たな主張を行う者は個人主義者だとして罰せられることもありうる」のだ。

特定のグループのみを「危険だ」とするステレオタイプをリーズ大学のアドリアン・スレイター氏は批判している。

盗用問題を考えるにあたっては、自分の意見を再利用する「自己盗用」や、公有財産の利用、評価済みの課題のまた借りなどにも注意しなければならない。ネット上で資料に簡単にアクセスできるようになったこともあり、性悪説をもってして学生に対応しなければならなくなった。

(要訳:OFIASインターン 山下梨江)