講義重視の教授、昇進の道を断たれる(THES 2007年8月10日号)

Professor says teaching focus blocked career

オックスフォード・ブルックス大学教授のアラン・ジェンキンス氏は、高位教 授職へ昇進が認められなかったことについて、審査過程の不合理さを訴えてい る。ジェンキンス氏のために書かれた推薦状の4通のうち3通はジェンキンス氏 を世界的に高い評価を得ていると評し、高位の教授職に推薦している。しかし ながら、推薦状、昇進を求めての異議申し立て、氏が所属する組合による仲裁 はどれも功を奏さなかった。

氏は高等教育における地理教育を推進したことで、王立地理学会から表彰を受 けている。また、教育センターを他大学と設立するなど高等教育改善のために 精力的に活動してきた。

しかしながら、大学側は昇進に関する審査は透明であると述べ、昇進見送りは 教授の教育学における指導力が十分立証されていないからであると主張してい る。

ジェンキンス氏は昇進失敗の理由は、自身の教育学に特化した研究活動であり、現在の英国の研究評価システム(RAE)のもとでは、RAEに関連しない研究は 評価されず、自分の研究はまさにそれだったと述べている。

(要約:OFIASインターン 須田 丈夫)