海外情勢(THE 2008年2月7日号)

Overseas briefing

米国:上院、大学の資金用途の詳細要求
最も資金力のある国内136の大学は、寄付金の使用用途、学資援助制度、そして過去10年間の授業料の増加について情報を提供することになる。大学への寄付金は授業料、学長の年収とともに年々増加しており、これらの資金がどのように教育の向上と学生支援につながっているのか調査する必要があるとしている。

ヨーロッパ:博士課程教育の連携高まる
欧州で800の大学が加盟している欧州大学協会(European University Association)は、博士課程教育研究推進評議会を発足した。博士課程教育の国際的重要性を高め、欧州外の傾向を調査し、各機関の戦略を支援することを目的としている。

カナダ:国立科学アドバイザー職務終える
カナダ政府は昨年4月に科学・テクノロジー・イノベーション委員会が設立されたことを受け、国立科学アドバイザー研究室を廃止することになった。発足して4年もたっていなかった。

中国:カンニング防止に政府動く
学生が試験中のカンニング術に腕をあげているため、中国教育部は試験実施手順の向上とより厳しい罰則を法に盛り込むことにした。学生の間では組織化されたカンニングや送受信機能付きラジオを使うなどの手口が横行しており、調査では学生900人のうち83%がカンニングしたと答えた。

米国:アフリカ旅行返金に終わる
ワシントン大学では17名の学生が「持続可能な発展とエンパワーメント」を学ぶためガーナの村落に5週間の旅行を企画していた。しかし12人が病気になり、うち8人が首都アクラの病院に転送されたうえ、シアトルの病院に追加治療のため運ばれた。旅行は中止され大学は17人全員に2500ドル(約26万5,800円)払い戻した。

インド:英語力支援計画
デリ大学は、学生のニーズに沿った英語習得コースで、学術論文やレポート執筆に役立つようなプログラムを提供する計画を打ち立てた。学生の多くは語学力が不十分なために論文やレポートで苦しんでおり、授業でも消極的になっている。大学は学生の英語力向上に意気込んでいる。

(要訳:OFIASインターン 西村 李歩)