ロンドン大学の学部合理化に教員は懐疑的(THE 2008年2月28日号)

Staff sceptical over streamlining of UCL faculty

経営を合理化し研究者が研究に充てる時間を確保することを目的として、ロンドン大学のユニヴァーシティカレッジが決定した教育と研究の分離が議論の的となっている。中でも生命科学部は2ヶ月前に組織の再編成が行われ、1月より新組織体系で運営されている。移行に伴い8つの学科が廃止され、研究に関しては研究部が担っているが、これにより各研究部の長たちは研究に関連した仕事に専念することができるという。

しかし研究者から上がる懐疑的な声は止まない。旧薬理学部の「死亡告知記事日誌」をウェブ上で公開しているデヴィット・コルクホン教授によれば、新しい学科は「大きすぎて」「首尾一貫した理論の無い」ものであり、研究者から経営者にコースの設置や備品までに関わる力が譲渡されているという。再編成に賛成する研究者も、研究者側から運営側に意見を言えるシステムも重要であると言う。
 
(要訳:OFIASインターン 並木 麻衣)