ESRC、危険への懸念を「無視」(THES 2007年7月20日号)

ESRC 'ignores' danger fears

ESRC(Economic and Social Research Council経済社会学術評議会)が、昨年の対テロ・プロジェクト計画の修正版「新しい挑戦――ラジカル化及び暴力の批判的評価」案を発表した。しかし、政情不安地域での研究従事により研究者を危険にさらす可能性は依然として存在すると、複数の研究機関が警告している。

今回の修正は、「研究者をMI5(イギリスの諜報機関)のスパイに仕立てるようなものだ」との批判を受けて取り消された原案を引き継ぐものであるが、研究者たちからは「ESRCは専門家の警告を軽視している」「政府の意向や計画関係者の考えに偏っている」などの批判が出ている。だがESRC側は、「修正案は適切な調査に基づいており問題はない」としている。

(要約:OFIASインターン 長谷川 涼子)