学問の精神を脅かすインターネット(THES 2007年6月22日号)

Web threatens learning ethos

元アメリカ図書館協会会長Michael Gormanが、学生が資料探しを安易にグーグルやウィキペディアに頼ることで引き起こされる調査・学習習慣への悪影響、教師の威信の低下、盗作などによる知的所有権の軽視化を指摘。
これに対して大学教員からは「子どもたちは、批判的に情報を吟味しながらインターネットを使えるよう教わる必要がある」「デジタル技術は知的怠慢ではなく、むしろ新しい学問の可能性をもたらした」「できる教員や学生にとっては、インターネットは『良い成果を生み出すための重労働』を軽減する助けになっている」など、擁護的な意見も寄せられている。

著述家Andrew Keenは、ウィキペディアのような情報資源がよりどころとする「あらゆる投稿が同等の価値を持つ」という考え方は、学者の専門性や権威に対する「とても深刻な挑戦」を意味していると述べている。

(要約:OFIASインターン長谷川 涼子)