海外動向(THE 2008年6月19日号)

Overseas briefing

ガザ
イスラエルが7人の学生を米国への出国許可
米国で勉強するためにガザを離れるパレスティナ人学生への制限が強化された。フルブライト奨学金を得た7人の学生はその機会が奪われそうになったが、イスラエルは、特別な出国許可を出すことに同意している。しかし、海外の奨学金を受けたにもかかわらず、出国段階で足止めされている学生が何百人にも上るとニューヨークタイムズは報じている。イスラエルの政府職員によると、限られた数の出国許可は出されるだろうが、およそ600人の学生が出国出来ないことになるだろうとしている。

オーストラリア
ニュー・イングランド大学の副学長アラン・ペティグルー氏は、同大学学長ジョン・カシディ氏によって「昇任」を提案された後、信任投票を受けた。両者はペティグルー氏が学長によって推進されてきた変化の速さに対し反論したことから、険悪な関係になっていた。カシディ氏は、あるインタビューにおいて魚を売るのも、フライドポテトを売るのも、教育を売るのも同じだと発言し、研究者の反感を買っているという。

アメリカ合衆国
殺人隠蔽に対し35万ドル
2006年12月22歳のローラ・ディキンソンがイースタン・ミシガン大学のキャンパスの宿舎で死体で発見され、検察は21歳の男性を殺人の容疑で起訴し、終身刑となった。大学がキャンパスにおける安全情報の開示という州の法律に違反したとして、同大学は35万ドルの罰金が科された。

中国
卒業生の財布を狙う大学
Forbes.comによると、中国のエリート大学は、今まで公的資金と学費だけで運営されてきたが、初めて卒業生の寄付を募り、「寄付文化」を発展させようとしている。フダン大学は、収入の5%を卒業生から得ている。

インド
女性のためのIIT計画の大学機関
女性だけの科学技術の教育機関の計画が進行中である。IITは、工学技術のような分野においての国の技術基盤を強化しようという動きの一部である。科学技術は、いまだにインドにおいて男性が支配的な領域であり、女性は10%を占めるのみである。IITカンプールの教授は、女性だけの教育機関を作ることにより、キャリアとして科学技術を選択する女性が増えればと語っている。

アメリカ合衆国
密通により講師が解雇
アリゾナ州パラダイス・バレー・コミュニティ・カレッジのマイケル・トッド氏は、同機関の学生アンドリナ・ツィーグラー氏(19)が、トッド氏の自宅でコカインの多量摂取により死んだことにより、停職処分を受けていた。警察は、トッド氏は、彼女の死とは関係ないとしたが、大学の運営委員会は、学生との恋愛関係を禁じている学則に違反したとして、トッド氏を解雇した。

(要訳:OFIASインターン藁科智恵)